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2015年1月11日日曜日

米軍のヨーロッパ基地閉鎖とユーロ売り

アメリカは、ヨーロッパに点在しています15ヶ所の米軍基地・施設を閉鎖すると発表しており、具体的には、イギリス、ドイツ、ベルギー、オランダ、イタリア、ポルトガルの基地や施設が閉鎖対象となっています。


イギリスでは『ミルデンホール基地』の米空軍部隊などが廃止されることになっており、具体的には2000人の削減となります。

そして今回のヨーロッパ基地の廃止で年間5億ドルが削減されるとしています。

ロシア問題、ウクライナ問題、イスラム国問題がある中、アメリカはヨーロッパの防衛はヨーロッパでやるべきであるとの方針を打ち出したものですが、ユーロ通貨は作った、しかしながらユーロ軍を作らない、政治統合も出来ない、となっているヨーロッパに対して、アメリカはもうこれ以上の支援は必要ないだろう、自分達で防衛はやるべきであるとの事実上の突き放しを行った訳であり、今後ヨーロッパはこの穴をどうやって埋めるか早急に対処しなくてはいけない事態に直面しています。

さらに公表はされていませんが、CIA支部等も閉鎖されることになっており(もう既に一年前から始まっていると言われていますが)、情報の『目』と『耳』の部分がなくなりつつあり、各国の情報部員間の情報交換が減ってきているとされており、これでは地下に潜ったテロ組織をおさえこむことは不可能になります。

今回のフランスでのテロ活動はその典型例であり、訓練されたテロ要員が地下で活動している今こそ、情報部員は必要ですが、反対に予算がないとして削減されており、それにハードの面である米軍基地・施設(情報収集施設)を廃止すれぱ、ヨーロッパは穴だらけとなります。


ヨーロッパは自分達で果たしてアメリカの穴を埋めることができるでしょうか?

折からイギリスがEUから離脱するべきであるという意見がイギリス国内で増えて来ており、これは負担金は増える、にもかかかわらずイギリスには目に見える恩恵がないというのはおかしいではないか、となっており、仮にギリシャが総選挙後にユーロから追放されるようなことがあれば、イギリスはEUから脱退してもよいではないか、となってきているのです。

今回の米軍基地閉鎖はヨーロッパ分裂の引き金を引くかも知れませんが、ユーロ売りの一つの材料になることは確かであり、ユーロを売り込んでいるといわれる投機家(時限爆弾を仕掛けたロシア・中国)の援軍になることだけは確かです。


アメリカ・ロシア・中国の出来レース?

それはいずれ分かりますが、1ドル=1ユーロが達成されてから、色々解説されるかも知れません。

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