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2014年10月18日土曜日

永田町は無駄天国<本澤二郎の「日本の風景」(1779)

<身を削らない税金泥棒>
 超借金大国の首相はバブル期の中曽根のように、国内外に金をばら撒いている。それでもって、安保理常任理事国になるのだという、来年の統一地方選で勝利したいのだと目論んでいる。この金は安倍の懐から出ているものではない。安倍のばら撒きに国会議員も、すべて右に倣っている。「身を削ろう」と叫ぶ議員も政党もいない日本である。中曽根バブル崩壊で日本は奈落の底に沈んでいる。そのことを新聞テレビも伝えない。一方で、税金だけは膨らんでいる。8%消費税だけも、庶民は泣いている。


<安倍・ばら撒きは全て国民の借金>
 中国の高級ホテルを五つ星ホテルと呼んでいる。いま「四つ星ホテルに格下
げする動きが出てきている」といううれしいニュースが飛び込んできた。「四つ星ホテルで、格上の五つ星ホテルのサービスを受けられる」というのである。
 なぜか。中国当局が贅沢を禁じたためだ。官僚腐敗は、まずはホテルでの高級料理から始まる。これこそが官僚による税金泥棒であるが、それを止めた。その結果、五つ星ホテルの利用者が無くなってしまった。
 客がいなくなれば倒産だ。回避するために安いホテル、しかしサービスは最高。そうして生き延びようというのだ。これが当たり前の政治である。日本にはこれがない。

 自民党と公明党支配の極右政権には、民のかまどの煙が全く見えない。贅沢三昧に馴れ親しんでしまっている。この延長線上で安倍・自公政権のばら撒きが進行している。安倍は就任以来、政府専用機を利用、50近い国々を旅行して、そこに金をばら撒いてきた。今度は地方創生宣伝に2000億円をばら撒いて選挙に勝つのだという。
 主権者を愚民と評価している。明治天皇を誕生させた田布施の価値観なのか。ばら撒きの金は、全て日本国民の借金なのである。このことを共産党でさえもあまり宣伝しないらしい。
<贅沢すぎる議員会館>
 議員会館を、のぞいたことのない日本国民がほとんどであろう。上京した折に議事堂だけでなく、地元の議員の部屋を見学するといい。「あなたの地元民」と声をかけると、どこの事務所でも「人参が届いた」と喜んで自室に招いてくれる。
 実に広い豪華な部屋に驚くだろう。以前の事務所を知っているものならば、仰天するはずである。至れり尽くせりの施設である。むろん、監視カメラで監視もされている。
 女性秘書に手を出している議員は、みな撮影されている。与野党議員全てである。これぞ官僚王国の日本である。官僚には頭が上がらない、情けない国民の代表なのだ。

 昔は共産党や公明党の部屋に女性は置かなかった。いまはどうか。女性秘書の大半が議員の餌にされる、ということを承知しての対応だった。議員秘書には結婚しない者も少なくない。慰安婦にされかねないという。
 安倍の女性重視には、こうした後ろめたさの裏返しとも読める。それを堂々と国連の場で叫ぶ、その神経は度外れていようか。
<議員宿舎も贅沢>
 最近の議員宿舎を知らないが、聞くところによると、こちらもすばらしいようだ。選挙区が安定してない議員は、妻を地元に張り付けて冠婚葬祭に汗を流させて、ご自分は宿舎に彼女、秘書らを公然と招き寄せて楽しんでいる、という話をよく聞く。
 今の豪勢な議員宿舎であれば、さらに文句など出ないだろう。これも官僚の議員操作術なのである。議員もまた、官僚の奴隷並みなのだ。これでは、まともな国会審議など無理だろう。
 その点で村上誠一郎は、80代の母親と二人で生活している。最近、都内の立派なマンション暮らしをしていた、赤が大好きな安倍側近の女性法務大臣
は、議員宿舎に移った、といって問題になっている。
 団扇事件も起きている。新たなスキャンダルを狙う週刊誌記者もいるらしい。
<報酬も世界一か>
 正確に調査したわけではないが、日本の国会議員の報酬は桁違いに高いと見られている。議員報酬のほかに交通通信費など、さまざまな特典つきだ。すべてが血税である。
 石原慎太郎に限らない。息子や娘を後継者に仕立て上げて、日本での一番贅沢な生活をさせようとする。それにしても石原はやりすぎだ。二人の息子と自分も、である。少しはおとなしくしたらいいはずだが、依然として徳洲会疑獄の代表選手と見られて久しい。
 群馬の福田・中曽根家だけだと思っていたら、小渕家までも。なぜか、こんなに楽して金儲けできる職業は、ほかに見つけられないからである。ワル知恵の働く官僚にとって、こんな連中を相手にすればいいのだから、実にありがたいのだという。
 首相や議長ともなると、天文学的な報酬を手にすることが出来る。それでいて政治献金を受けている。おかしい、と元自民党秘書は怒っている。
<庶民は大増税で泣いている>
 200万円以下の貧困層が、中曽根バブル崩壊以後、ぐんぐん増えている。年金にも入れない非正規社員の増大と、これを強行した竹中という胡散臭い経済学者は、いま話題のパソナという会社の会長という。老人破産・年金破産も表面化してきている。

 上層部では、ワルが跋扈する日本である。「無駄を削れ」の正論が、野党からも聞こえてこない。人事院という悪しき機関は、公務員賃金の値上げを決めて、安倍・ばら撒き政府はそれを即座に認めたばかりである。正論を吐ける閣僚はいない。公明党の大田も、である。

 健康保険にも入れない貧困層の増大と永田町の落差は、余りにも大きすぎないか。これこそが、彼らがよく口にするテロの温床ではないのか。庶民大衆は泣いている。
 先憂後楽とは、役人や議員がもっとも心すべき大事な言葉である。
2014年10月15日記

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