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2014年4月29日火曜日

Obamaはなにしに来たか?

先週オバマが来日したが、一体何をしにきたのかよく分からない来日だった。
第1の目的は、TPPの早期締結だと思われたが、共同声明は遅れに遅れオバマの離日直前までずれ込んだ。
何か他の目的があったのではないか。
今週は、米国のFOMCと日本の日銀政策決定会合がほぼ同時にあるが、それへの工作があったのではないか。
株価は日米ともに下落気味である。特に日本の株価は昨年末をピーク(16200円台)として今年に入って急落(現在14400円台)している。4ヶ月で、約2000円近くの下落である。
アメリカは量的金融緩和の縮小を進めているため、株価はさらに下落すると思われる。
それだけで済めばいいのだが、さらには米国債までが下落するかもしれない。
そうなると米国金利(現在2.6%)は跳ね上がり、3%を越えるだろう。

これがアメリカが恐れていることだ。金利が高くなれば、米国の国内景気を冷え込ませる。

やはり米国はカンフル注射が必要なのだ。

そのカンフル剤をどこから持ってくるか、そのためにオバマは来日したのではないか。
日本の政治に竹中平蔵が登場してからのここ十年来、アメリカの財布代わりになってきたのは日本である。
今度もまた日本をアメリカの財布代わりに使おうとしているのではないか。
日本の日銀政策決定会合の前の週を選んでわざわざオバマがやってきたのはそんな目の前の台所事情によるものではないか。

アベノミクスは建前は、金融・財政・成長戦略の3本の矢だといわれるが、
実態は、金融政策オンリーである。
巨額の財政赤字を抱える中で、日本の成長戦略などどこにもない。
アベノミクスの実態は黒田日銀と組んだ金融緩和政策オンリーである。
アベノミクスによる株高が打ち上げ花火のように昨年1年で終わり、今年に入って株価が急落しているのはそのことを表している。
オバマは黒田日銀にさらなる金融緩和を実行させたいのだ。昨年4月に続き、金融緩和第2弾を望んでいる。
それによって作り出される緩和マネーをアメリカに投資させたいのだ。
この準備は着々と進んでいて、GPIFという日本の年金基金は外債や外国株への投資を始める。これも当然アメリカからの圧力だ。
これが実施されれば、我々の虎の子の資産である年金基金は元本割れを起こすことを覚悟すべきだ。
アメリカはそれでも足りずに、日銀の金融緩和によって作り出されたベースマネーを当てにしている。
黒田東彦日銀総裁はこれにどのように抵抗するのだろうか。
黒田総裁は一見、竹中平蔵の一味のようにも見受けられるが、国際金融の裏表を知り尽くした人物でもある。
金融帝国などという砂上の楼閣づくりに邁進したアメリカ経済の不健全さを知り尽くしている人だ。
アメリカの操り人形である安倍晋三よりもよほど肝が据わっている。
身を賭して米国の圧力に抵抗することを望む。

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