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2015年2月27日金曜日

官製相場(かんせいそうば) による 株式の最高値が続いている。

副島隆彦です。今日は、2015年2月26日です。

 株式市場で最高値更新が続いている。 ニューヨークの昨日の終値は、史上最高値の 1万8224ドル になった。 2万ドルを目指す気だ。 東京市場も、 さっきの記事で、東証平均株価は、1万8700円になろうとしている。こちらも2万円を目指している。

 このように、ふたつの株式市場が、全くの相似形(そうじけい)で動いている。いや、動かされている。 官製相場(かんせいそうば)が続いている。 

 官製相場というコトバは、私が昨年の11月に出した『官製相場の暴落が始まる』(祥伝社刊)で使って、流行らせたコトバだ。今や、日本の金融や経済の世界で生きている人間で、この 官製相場 を自分の口からポツリ、ポツリと呟(つぶや)かない者はいない。

 官製相場とは、政府、金融当局 自身による 、やってはいけない、お手盛りの、権力者たちが自分で手を汚して、なりふり構わず、やっている市場の価格釣り上げによる 市場操作(しじょうそうさ)である。 

 それは、民事法( みんじほう、私法、しほう)に違反する 法律違反であるだけでなく、さらには、刑事法(けいじほう)に違反する、相場操縦罪(そうばそうじゅうざい)という犯罪である。 

 このことを、自分の胸にしっかり手を置いて、 GPIF(ジー・ピー・アイ・エフ)や、日銀FTF(イー・ティー・エフ)で、価格の操作をやっている者たち自身が、自分のやっていることの 犯罪者としての罪の深さを自覚すべきだ。

 私、副島隆彦だけは、この日本国にあって、本当のことを包み隠さずに、書く。書いて国民に知らせる。 一体、私たちのこの国で何が起きているのか、何という異変が、「まるで正常なこと」のようにして起きているかを、書いて知らせてきた。 犯罪者どもは、逮捕されて、処罰されるべきである。

 「 副島先生よー、こんなに長いこと(もう20年も)、株価がずっと低いままだったんだから、上がって当然だよ」 と、自らのボロボロのポートフォリオ(資産項目)を見つめながら、長年の大損を握りしめたまま、自分もまた、政府による犯罪に加担しているのだ。 恥を知れ、と私は言う。 

 どこが自由市場だ。どこに 健全な市場(マーケット)での、生き生きとした自由競争による、自由な人間たちの金儲けのための、立派な振る舞いが有る、と言えるのか。

 以下の載せる新聞記事は、今年の始めのものだ。ロイター(イギリスの通信社)の日本人の記者たちが正直に書いた記事だ。この記事を ゆっくりと、しっかりと、丁寧に、よーく読んで、賢くなってください。 真実に裏打ちされたコトバだけが、人々の胸に迫る。本当のことを堂々と、怖(おそ)れることなく、書く者たちだけが人々の尊敬を勝ち得るのだ。 

以下の記事の終わりの方に、明瞭に次のように書かれている。

  「 「官製相場」が行き過ぎて、実体経済(じったいけいざい)とかい離す  るような相場が形成されれば、いずれ、株高と低金利のどちらかが修正され  る形で大きく変動することになるため、警戒が必要だ 」

  「 「官製相場」は円債(えんさい)市場(引用者注。 日本国債の売り買  いの市場のこと) も同じだ。10年債利回りは過去最低水準の 0.3%  台 に低下。日本経済もしくは日本企業の業績が改善するとすれば、 低過  ぎる長期金利はいずれ正当化できなくなる 」

と書かれている。 だから、やがて、こういう事態になるのだ。すべての市場参加者は、ゆめゆめ これらの重たいコトバを忘れるなかれ。

(転載貼り付け始め)


●「初日からボラタイルな「官製相場(かんせいそうば)」、2015年の展開暗示か」
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0KE0FW20150105

2015年1月5日 ロイター

 新年初日の東京市場は、動きの激しいボラタイルな(引用者注。激しい乱高下の値動き、のこと)展開となった。

 ギリシャの政情不安など海外の不透明感が強いにもかかわらず、特段の材料が ないまま日本株はマイナス圏から急反転。日銀のETF(上場投資信託)購入を期待した買いが入るなど「官製相場(かんせいそうば)」への期待が株価を押し上げた 格好で、ドル/円 も切り返した。緩和マネー主導で大きく振れる今年の相場展開を暗示しているようだとの声も出ている。

 日銀ETF買いへの思惑

 大発会のマーケットには、その年の相場の特徴がしばしば表れることがある。日経平均が 3万8915円(終値ベース)の史上最高値を付けた1989年12月29日。翌年の大発会となった1990年1月4日は200円安で始まり、 年間では1万5000円下落。バブル崩壊の予兆となった。

 昨年初日の日経平均は、その前年末に9連騰と急上昇した反動が出て、380円安で始まった。昨年の値幅自体は4100円と、それほど大きい わけではなかったが、前年末の終値水準から下に2400円、上に1700円と上下に振れる荒れた相場展開を示唆するスタートとなった。

 今年の大発会(だいはっかい)は、終値では42円安と小幅安だったが、一時はマイナス200円安まで下落。その後、一時90円高の水準まで一気に切り返すボ ラタイルな展開となった。特段の買い材料は見られず、上海総合指数が 一時3%超の急伸を見せたが、コマツなどの株価はマ イナスで、中国関連株がにぎわったわけではない。

 相場を反転させた材料は、日銀によるETF買いへの期待だ。前場終値がマイナス圏だったことで、午後に入って買いが入るのではないかとの思 惑が強まった。

 「昨年の大納会(だいのうかい、12月30日)は、日銀のETF買いが見送られたことが大幅安の一因となった。大発会は逆に日銀のETF買いが入ると期待 されるとの見方から、短期筋による押し目買いが入ったようだ」(日本アジア証券グローバル・マーケティング部次長の清水三津雄氏)という。

  インパクト強まる日銀や公的年金の買い

 日銀は昨年10月31日に決定した追加金融緩和策で、ETFを2015年に3兆円購入することを決定した。東京株式市場の年間営業日を 250日として、1日当たり「必ず」120億円買うことになる計算だ。

 昨年10月31日以降、ETFの買い入れ規模は、それまでの147億円から374─380億円に拡大。そのペースであれば、ほぼ3日に1度 は買い入れる必要がある。

 東証1部売買代金は2兆円を割り込む水準に減少しており、取引時間中にまと
まって出てくる買いの額としては、マーケットに与えるインパクト は十分だ。さらに中央銀行が株式を購入するというアナウンスメント効果は小さくない。

 また年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や共済年金など「公的年金」が国内株を増やすポートフォリオへの変更を進めていることか ら、年間1.7─3.5兆円の資金が流入するとの試算もある。

 「いいか悪いかは別にして、日銀やGPIFの買いが日本株相場を下支える要因になることは間違いない。しかし、日銀の追加緩和などを材料に ヘッジファンドなどが仕掛けることが予想される。今年も『官製相場(かんせいそうば)』が続くとみられるが、ボラタイルな相場展開は続くことになりそうだ」と三 菱UFJモルガン・スタンレー証券・投資情報部長の藤戸則弘氏は指摘する。

  株高と債券高の共存いつまで

 実際、現物株と先物を合わせた昨年の日本株の買い主体を見ると、12月15日の週までの累計では、外国人が2278億円と2013年の13 兆6771億円から大きく減らしているのに対し、公的年金の売買を仲介する信託銀行は2兆7469億円と大きく買い越している。

 現在、日本株を最も保有しているのはGPIFだが、ETF購入を進める日銀は近く日本生命を抜いて第2位の「大株主」となる見通しだ。「違 和感はあるにせよ、GPIFと日銀の動向に神経質になるのはやむを得ない」(国内証券)というのが市場の本音だろう。

 「官製相場」は円債市場も同じだ。10年債利回りは過去最低水準の0.3%台に低下。日本経済もしくは日本企業の業績が改善するとすれば、 低過ぎる長期金利はいずれ正当化できなくなる。

 一方、低い長期金利の方が「正しい」とすれば、今から10年後でさえ、景気や物価は上向いてない状態と言うことであり、株高の方が修正を迫られることになる。「官製相場」が行き過ぎて、実体経済とかい離するような相場が形成されれば、いずれ、株高と低金利のどちらかが修正される形で大きく変動することになるため、警戒が必要だ。  (伊賀大記 編集:田巻一彦)

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。 以下に、今日のNY と 東京の株価の最新の記事も貼っておきます。

(転載貼り付け始め)

●「米国株、ダウ15ドル高で連日最高値 ナスダックは11営業日ぶり小反落 」

2015年2月26日 日経新聞

2月25日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅ながら続伸した。終値は前日比15ドル38セント(0.1%)高の1万8224ドル57セントと、連日で過去最高値を更新した。

 米連邦準備理事会(FRB)が利上げを急がないとの見方を背景とした買いがやや優勢だった。一方で、目先の利益を確定する目的の売りが相場の重荷となり、ダウ平均はもみ合う場面が目立った。


●「 東証前引け、反発 先高観強く1万8700円に迫る、2部指数反落 」

2015年2月26日  日経新聞

 2月26日午前の東京株式市場で日経平均株価は反発した。前引けは前日比103円12銭(0.55%)高の1万8688円32銭と、24日につけた2000年4月以来の高値を上回った。

 企業業績の拡大を手掛かりとした投資家の物色意欲が強く、1万8700円に迫る場面もあった。JPX日経インデックス400 と 東証株価指数(TOPIX)も反発した。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝

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