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2014年1月29日水曜日

失敗に終わった阿倍のMix、断定

理論的にも実証的にも最初から勝算のない戦いでした。

まさにアメリカの挑発にのって暴発してドン・キホーテのように挑んだ太平洋戦争と同じです。当時の軍人、政治家は優秀な人が権力をもっていませんでしたが、いまもたいして差がないようです。
円安による輸出増加を期待しましたが、2013年の輸出量は前年比で1.5%減少しました。円換算の金額ベースでは利益は9.5%増加しましたが、帳簿の上の為替差益にすぎません。
通貨安による輸入インフレは、交易条件を悪化させ、中小企業の利益を食いつぶし、名目賃金を低下させました。それに加えて輸入インフレによる悪性の物価上昇で実質賃金を下げるダブルパンチです。株価上昇は格差拡大を生みました。高級車や高いマンションが売れ、焼肉屋や百貨店が儲かっているようですが、消費性向の高い中間層以下の大多数の人に恩恵がないため、総消費は落ちています。
社会主義のように政府の圧力によって、大企業は給与を上げるといっていますが、NHKのアンケートによるとあくまで賞与などの一時金でベースアップにはほとんどの企業が消極的です。企業の自主に任せず、強制的に最低賃金を上げさせるなどの法整備をしないかぎり所得はあがらないでしょう。
設備投資や給与所得があがるのは時間差があるといいますが、ほとんど銀行貸出しが増えていないことで今後も期待できないでしょう。
すでに失敗している上に、これから消費税増税によって駆け込み需要の反動があります。そして、そのあと、株バブル崩壊による長期的なダメージが確実にあります。アベノバブルはこのカブバブルによって支えられています。株価が崩壊すれば支持率は低下します。そして支持率がボロボロになったなかで、この1年で乱発したマネーの出口戦略というインパール作戦の撤退戦のような悲惨な戦いがひかえています。

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