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2015年1月9日金曜日

ロシア・中国の特別な関係

2014年はロシア・中国関係にとってブレイクスルーの年となった。国営天然ガス会社のガスプロムと中国石油天然気集団が両国の歴史上最大の契約を交わしたのだ。ロシア・中国両国政府の戦略的パートナー関係について、ラジオスプートニクのイリヤ・ハルラモフ氏がコメントした。


ロシアの天然ガスをヨーロッパに供給する計画に問題が発生したことで、ロシアは別の販売先を探さなければならなくなった。この意味で、中国市場に進出するということが、誇張抜きに重要な問題と言える。調印された契約は30年間で、総合価格は4兆ドル。年間380億立法メートル分のガスが中国に向けて供給される。これに加え、ロシア国内の新規雇用の創出、またインフラ設備や東シベリアの油田開発など、ロシアにとってプラスとなる効果が契約によって生まれる見込みだ。しかし、重要なのは、経済的効果に地政学的な利益が加わることだ。今回の契約によって、ロシア政府は、将来的にはヨーロッパ市場に匹敵、またはそれを上回る規模の新たな供給先を見つけた。それだけではなく、この結果アジア太平洋地域におけるロシアの存在感をも強めることになった。

欧米諸国の専門家は、ロシアと中国がエネルギー分野で合意したことに対して否定的な見解を持っている。その一例として、「中華帝国」への天然ガス供給が増加すれば、ロシアがヨーロッパの天然ガス取引国に対する自らの立場を強める一方、これらの国に対する依存状態を減らすことになる。その結果、EU及びアメリカにとっての利益に適わなくなるためだ。プーチン大統領の訪中は西側諸国の悩みの種となった。というのも、訪中の際、20を超える合意文書が調印された。昨年の総括をしつつ、ロシアの政治学者ヤコブ・ベルゲル氏は次のように語った。

国は政治・経済関係の向上にとても大きな一歩を踏み出した。この一歩を可能にしたのは両国の共通した利益だけではなく、世界の地政学的な環境にある。この結果ロシアと中国はより緊密なパートナー関係を築かなければならなくなったのだ。全体的に世界情勢は両国関係にとって恵まれたものと言える。

こうした環境の変化は、両国の伝統的な軍事技術分野における協力にも新たな刺激を与えることになった。6つの部隊、また30億ドル以上に相当する対空ミサイルシステムC-400「勝利」を、ロシアが中国に供給することも合意された。また、中国政府はロシア製新型戦車T-14「アルマタ」にも興味を示しており、この戦車を外国で初めて購入したいとも述べている。ロシア・中国政府は、Su-35型戦闘機の中国向け輸出、また重量型ヘリコプターMi-26の中国領内での製造について実質合意した。

ロシア・中国両国政府は国際機関の分野においても相互互恵的に協力している。国連の安全保障理事会、上海条約機構やG20、またはブリックスの枠組みでロシアと中国は共通理解を見出し、現在の世界情勢に関してほぼ一致した見解を示している。ロシア・中国政府の協力は、国際関係の安定を維持するための重大な要因である。

昨年も再びロシア・中国政府は、二国間の取引について両国の通貨で決済を行う機会が増えることを希望した。これだけでなく、他の分野でも協力関係は進んでいる。両国のビザ簡素化はまず、ビジネス出張を可能にする。一方で、旅行業も近年ますます活発的に発展しており、中国人旅行者の中でロシアは人気のある訪問先となっている。また、二重課税廃止に関する合意についてコメントしないわけにはいかない。この結果、ビジネスを行うのはより簡単になるのである。

終わりに、イリヤ・ハルラモフ氏は次のように述べている。ロシアのアジア市場への転換は何もウクライナ危機後に突然始まったわけではない。プーチン大統領は以前からこの課題を21世紀のロシアにとって重大な優先事項と位置付けてきたのである。

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