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2011年3月30日水曜日

最近の交信文を披歴します。

タイ・バンコック在留の同世代さまのコメントです。

引用文:


吉野 さま
貴ブログ拝見しました。高い考察と思考に敬服します。
どうも私たち戦後団塊世代は似通った意識を共有しているようですが、戦後の平和ボケ(アメリカ支配の賜物)から、また戦前のファッショ体制への反動から左翼がかった思想がもてはやされ、反体制、反米などがステータスのように勘違いしている人が多いようです。
戦後日本再建に貢献したのが吉田茂ですが、講和条約による国家独立と、引き換えにアンポによってアメリカに国防の負担を負わせ、自らは経済復興を目指したのは歴史的に正しい英断であったと思います。しかしその後米国支配の下で経済成長のみに固執したのがそもそもの間違いで、戦犯といえる岸や池田などを筆頭に、 過去の軍や政治家の過ちを粛清せずすべて「臭いものにはふた」で、何一つ独立国として自立する道を正さず旧態依然と産官癒着で金と数で押し通してきました。
反動的に教育は荒廃し、労働運動など我欲的左翼系思想が蔓延し、国民はみな他力本願、お上任せの無責任時代となっていきました。身を挺して国を守るなどという国家意識は踏み消され、自己中心の我欲物欲礼賛をマスコミははやし立てました。
個人的にちょっと縁があって、故植木 等氏のお話を聞いたことがあるのですが、あの「サラリーマンは気楽な家業ときたもんだ・・・」などは強烈な社会風刺でしたが、それを理解した人はほとんどいなかったと思います。かつてのチャールス・チャップリンのように・・・ 
平和と繁栄は退廃を生み、快楽物欲主義は文化を荒廃させました。
戦後焼け野原のなかで、20そこそこの青春を生きることに精一杯だった父母の思い入れを一身に受けて過保護に育てられた小生は、いまだに戦中戦後を背負っています。
今回の大災害では、身を挺して、まさに特別攻撃隊の青年たちと同様に災害に立ち向かっている若い人々の姿を見て、まだまだ日本人の血は消えうせてはいないと感動しました。 反面、かつての大本営参謀連中となんら変わらぬ机上の空論、状況判断の欠如、形式主義などに凝り固まった政治家、官僚、企業TOPの醜態を見 ると胸が痛みます。この半世紀の繁栄という名の退廃のなかで日本という国は自らの誇りも尊厳も失ってしまいました。日本民族として心のよりどころである天皇陛下をすら、あたかも単なる形式的ポストのように軽んずる風潮には耐え難い憤りを覚えます。
国家の主権など省みず権力に固執するあさましい集団は政治から一掃されるべきです。このまま現状が続くとしたら日本という国家は世界的に信頼を失い、周辺の強奪国家の餌食となってしまうでしょう。
国家なくして民族なし、民衆なくして政治なし、家族、郷土社会、国家を愛する一国民として、この大災害を期に今こそ新しい日本を築く再出発点にたたされていると自覚すべきだと思います。
歴史的に不可能なことは明白ですが、もし祖国日本が民族団結して国家一丸となってこの国難にあたるすばらしい国家になるのであれば、即刻帰国して老体に鞭打ってでもどんな小さな仕事でも役に立ちたいと願っています。
話は逆転しますが、小生も高度成長期の少年、青春はオートバイ、学生時代は車に埋没していました。恥ずかしながら何の学も意識もなくただただ平和を享受していたわけです。高校生時代は365日ポンコツオートバイの分解、いじくり、再生に没頭、エンジンという20世紀文明に心酔していました。ポート研磨、ヘッド 切削、バルブ摺り合わせ、点火時期調整そんな「遊び」をチューニングなどと自画自賛していました。
残念ながらその情熱が学問に、生涯の仕事に反映せず、極通常の凡人になってしまいましたが・・・
民主主義国家の市民として最低限の良識学識を与えてくれた父母の恩に何の恩返しもできぬまま、育ててくれた社会に何の貢献もできぬまま、ひっそっりと余生を生き続ける志がない老いぼれになってしまいました。ただただ残された命を日々全うしてお天道様に恥じるところなく生きるのみ。

フロム: しみずさま イン BKK.
許可なく、転載し、ごめんなさい、 問題有りせば即消去します。

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